胎内でも音は聞き分けられる

お腹の中の羊水に守られていても、胎児はとても敏感

まだお腹にいる赤ちゃんでも、外界のさまざまな音を聞いているといったら、皆さんはびっくりなさるでしょうか。お腹の中の羊水に守られていても、胎児はとても敏感です。たとえば、ガラスが割れるような音にも体を震わせているというのです。

昔は、赤ちゃんは耳も聞こえず、目も見えていない、と思われていましたが、超音波で赤ちゃんの動作がつぶさに観察できるようになったことから、胎児の様子について、さまざまなことが判明してきました。胎児は、6ヵ月をすぎる頃になると、外界の「音」に敏感に反応してくるようになります。聴覚ができて、それが発達してきたのです。ガラスの割れる音は、大人が聞いても鋭く、びっくりさせられますが、お腹の中の羊水のなかにいる胎児にも、それは聞こえているということがわかったのです。実際に、ガラスの割れる音が聞こえると、胎児は「ビクッ」と体を震わせて、心拍数も早くなりました。

驚いたという証拠ですね。また、人の怒鳴り声というような不快な声にも、ガラスが割れたときのような恐怖の反応を示しました。それに反して、静かで心穏やかになるような音楽を聞かせてみると、驚きと恐怖で速くなってしまった心拍音が元に戻り、安定してきます。先ほどのようなビクっとした動きはすでになく、体の動きは穏やかでゆっくりになります。羊水やお母さんの皮膚などに守られているように思われる胎児も、不快な音や声、快い音や声をきちんと聞き分けているのですね。